失われたのはいくつの生命か。

ニュースで大騒ぎですね。
香川県の病院で他人の受精卵を人工授精された→中絶した、というニュース。

思うところをちょっと書きます。

A夫婦=他人の受精卵で妊娠した夫婦(妊娠した方)
B夫婦=他人に受精卵を人工授精されてしまった夫婦(受精卵の生物学上の親??)

A夫婦は、やっと子どもができて、すごく喜んで、子どもの生まれる日を指折り数えながら幸せな日々を送ってた。
そんな矢先に「自分たちの子じゃありません。」と言われて、中絶。
中絶ってどんな理由であれ命を「なかったことにする」行為には変わりないと私は思うので、
待ち望んでいたはずの新しい命を「なかったことにした」んだよね。
自分の中で生きている命の実感をなかったことにした、
この次があるなんて保証は誰もできないのに。

B夫婦は、他人のおなかの中で育った自分の子が「なかったことにされた」わけで、
もしこの間違いがなかったら、その子は自分たち夫婦の子として、慈しみ愛されて、望まれて生まれてきただろうに。
どんなに望んでも、その子は二度と還らない。


どちらも望んだ新しい生命。
でも「なかったことになった」生命。
望みが叶わなかった。
生命は失われた。


いのちを生み出すって何だろう。
生命って誰のためのものですか??
ひとには生命を選ぶ権利があるんですか??

私には答えがわかりません。

人間である以上、女性である以上、子どもを産みたい、子どもを育てたいという気持ちは理解できる。
でも、子どもって、生命って、作られて生まれてくるものなのかな??

医療の進歩で、不妊治療の技術が発展して、
多くの親たちが「親」になることができた。
多くの命が人の手で生み出されてきた。


でも、私にはわからない。
生命は、人が生み出せるものですか??